ビジネスはたった一人の力で完結するものではありませんので報告・連絡・相談が毎日のように行われます。
そこで大切なことは次のことを意識することです。
報連相のWhyとHowを理解する
なぜ報告・連絡・相談を行うのか、その目的を意識し、目標を達成するために必要な伝え方を考えます。
いくつかの例を示します。
【書類の作成を頼まれた場合】
上司から会議で使う資料の作成を頼まれたりお客さんにプレゼンテーションをする書類の一部分をつくってくれと言われることがあると思います。
その場合、まずその書類の目的を知ることが大切です。
必ず知っておかなければならないのは納期です。
いつまでに完成させなければならないのかを必ず質問しましょう。
そしてその書類がどんな場面で使うのか知っておくことも大切です。
10分間のミーティングで使う資料であればすぐに内容がわかる、ポイントのみをまとめた資料が必要でしょうし、お客さんにプレゼンテーションをするのであれば当社の商品やサービスの信頼性を効果的に伝える図表などを加えることも考えられます。
書類を見る相手が誰かによって記載してはいけない情報もありますね。
社外の誰か宛の書類には社外秘の情報は決して載せてはいけません。
納期ぎりぎりに完成させて報告したものが指示通りのものではなかった場合、取返しがつきません。
ですから完了報告以上に中間報告が重要です。
中間報告をしておけばその時点で方向性が間違っていたとしても修正が利きます。
できてから間違っていたでは済みません。
【お客さんからクレームの連絡を受けたとき】
緊急性の高い情報ですからすぐに上司へ報告しましょう。
クレームを伝えてきた相手に対しては共感の意を示しながら事実を確認し、それを迅速に上司に伝え、会社としてどのように対処するか判断してもらうことが大切です。
そして報告の際は事実、お客さまの要望、自分としての感想などを明確に切り分けて説明します。
「何があった、お客様がこう要求している、自分はこうしたいがいかがでしょうか」と、まずは事実をもとにポイントを知らせます。
【会社の改善提案をしたい場合】
①提案しようとする改善活動の概要
②そのように考えた理由(こんな問題がある)
③改善の結果期待できる効果とその根拠
このような順番で報告あるいは相談すればよいでしょう。
ポイントは事実をもとにした分析結果を示すこととこの会社をよくしたいという熱意を示すことです。
ここで気を付けなければならないことは、最初に現状の問題点を長々と説明するのは避けることです。
早い段階で結論を示し、その結論が妥当である理由を続いて述べることです。
本題になかなか入らず自分の感想などをしゃべっていると「お前は何が言いたいんだ」と叱られてしまうでしょう。
ビジネスはスピード勝負です。貴重な時間をつかって報告や相談をするので、「結論を最初に」と心得ておくことが重要です。