報連相の仕方がわからない

「ビジネスマンはほうれんそうが大切」と、所長や先輩からよく言われる。

初めてそれを聞いたときは体力勝負だからきちんと野菜を食べ、ポパイのように力をつけて仕事をしよという意味だと思っていた。

さすがに今では報告・連絡・相談のことであることはわかっている。

でもなぜ報告と連絡と相談という三つの言葉をつかっているのかよくわからない。

どれも仕事に関することを相手に伝えることなのだからわざわざ分ける必要もないんじゃないかという気がする。

そういえばこないだこんなことがあった。

所長から次の会議につかう資料をつくってくれと言われたので、よく内容を理解できない部分もあったがとりあえず「わかりました」と返事をし、さっそく資料作成にとりかかった。

パソコンいじりは学生の頃にだいぶやったのでおいらのITスキルを示してやろうと、おもいっきり凝ったデザインの表をつくって提出した。

きっとこれならフォントサイズや色などできるだけ見やすいように調整をして所長に喜ばれようと編集に編集を重ねてつくりあげることができた。

終わったのが終業時刻ぎりぎりでみんな帰り支度を始めていたので慌てて机の上をかたづけ、家に帰った。

その翌日は出社するなりお客さんからの電話が立て続けにかかってきたのでそれに追われ、ようやく一段落した昼近くになってから資料を提出した。

おいらのエクセル技術に驚嘆する所長の顔を想像していたが逆にこっぴどく叱られてしまった。

予想していたのと真逆の反応だったのであまりに驚いたため所長から言われたことは正確には覚えていない。

でも次のようなことだったと思う。

誰も綺麗な表をつくってくれとは言っていない。そのために貴重な時間を費やすのはムダだ。

昨日のうちに終わっていたのならそれを報告してから帰宅してほしかった。そうすればすぐに目を通すことができたのに。

しかも今日来て朝いちばんではなく昼近くまで何も報告がなく、確認ができないで何時間もロスをしてしまった。

理解できないことがあったら必ず相談してほしい。自分の判断で完成させてから間違いがわかったらそれまでの作業がすべてムダになってしまう。

君の報告の仕方が要領を得ない。長々と説明するが結局何なのかわからない。

これ以上思い出すと心が折れるばかりなのでこの辺でやめとこう。

一生懸命やったのだからそんなに責めなくてもよいのにという気持ち。

あーあ。この先どうなることやら。